【世界遺産アルハンブラ宮殿】見どころ・チケット予約方法・おすすめの回り方
本記事ではアルハンブラ宮殿の見どころ・オンラインでのチケット予約方法・おすすめの回り方について詳しく解説します。
スペイン、アンダルシア地方に位置するグラナダ最大の名所アルハンブラ宮殿。
世界遺産にも登録されているアルハンブラ宮殿はスペインにおけるイスラム建築の最高傑作と言われています。
まだスペイン内でキリスト教とイスラム教を信仰する人たちが分かれていた時代、スペインにおけるイスラムの首都がグラナダでした。
アルハンブラ宮殿は、王宮、庭園、要塞などさまざまな施設が複合しているひとつの町のような場所。
優美な建造物はもちろん、グラナダの街を一望できる美しい眺めや、色彩豊かな庭などたくさんの見どころがあります。
アルハンブラ宮殿を訪れた実体験をもとに、以上を5つのポイントとアルハンブラ宮殿観光で知っておくと役立つ情報を詳しく解説します。
1分でわかるアルハンブラ宮殿とは?
世界遺産にも登録されグラナダ随一の観光名所であるアルハンブラ宮殿 La Alhambra 。
なぜこんなに有名なの?
アルハンブラ宮殿はスペインにおける「 イスラム王朝文化の最も発達し優美な建築 」として知られ、スペインにおけるイスラム建築の最高傑作と言われています。
時は8世紀、スペイン南部のアンダルシア地方はイスラムの文化圏にありました。アルハンブラ宮殿のあるグラナダを街として発展させたのもイスラム文化圏のムーア人でした。
その後、スペインではキリスト教の人々が土地を ” 取り戻そう ”とするレコンキスタ( 再征服 )が起こり、イスラムとキリストの間で攻防が起こります。
その際、イスラムの最後の砦であったのがグラナダ。
アルハンブラ宮殿はイスラム王朝の最後の砦でした。
戦いが終わった現代でも当時のイスラムの最高傑作の姿が残されています。
アルハンブラ宮殿の価値はその歴史だけではなく、誰もが魅了されてしまうような美しい建築美にあります。
偶像崇拝をしないイスラムの装飾は、唐草模様や幾何学模様の優美なアラベスク、イスラム建築に欠かせない中庭パティオなど、まるでレース細工を見ているような繊細で細やかなイスラム建築の真髄を見ることができます。
アルハンブラ宮殿のおすすめの回り方
アルハンブラ宮殿はまるでひとつのテーマパークのように大きな施設で、アルハンブラ宮殿の敷地内にはさまざまな見どころがあります。
広大な敷地内でここだけは見ておきたいアルハンブラ宮殿のハイライトをご紹介します。
- ヘネラリフェ
- ナスル朝宮殿
- アルカサバ
上記の3つの場所がアルハンブラ宮殿のハイライト。
アルハンブラ宮殿は、はじめて訪れるとどこへ行けばいいのかわからなくなるほど広大ですが、入り口から近い以下の順番で回るとスムーズに主な見どころを楽しむことができますよ。
時間指定なし
入場できる時間指定があるのでチケットに記載されている時間に訪れましょう。
時間指定なし
アルハンブラ宮殿のチケットを購入する際に、入場時間を選ぶ項目があります。
入場時間は、ナスル朝宮殿の入場時間です。
アルハンブラ宮殿は時間に厳しいと言われていますので、余裕を持ってナルス朝宮殿に到着するのがおすすめですよ。
ヘネラリフェとアルカサバは時間指定はチケットに記載されている日付ならばいつでも入場可能なので、ナスル朝宮殿の入場時間の前後に見学するのがスムーズです。
アルハンブラ宮殿の入り口
上記GoogleMapの右下チケットマークの位置が、アルハンブラ宮殿の入り口です。
アルハンブラ宮殿の見どころも紫のマークで記載していますので、参考にしてみてくださいね。
ヘネラリフェからナスル朝宮殿までは歩いて約15分ほどの距離です。
見どころ①|水の宮殿【ヘネラリフェ離宮】
アルハンブラ宮殿1つ目の見どころは庭園ヘネラリフェ離宮Generalife 。
王族の夏の邸宅として使われていたヘネラリフェ離宮は「水の宮殿」とも呼ばれています。
砂漠からイベリア半島に移動してきたイスラムの人々にとって水は特別なものでした。
富と幸福の象徴として庭園内には水が贅沢に使われ、山の雪解け水が流れるように設計されています。
ヘネラリフェ離宮の中でも最大の見どころはアセキアの中庭Patio de la Acequia。
スペインを代表するイスラム庭園で、約50メートルの水路が中庭の中央に造られておりその周りを弧を描くように美しく水が噴き出しています。
建築と空間の美しさはもちろん、水を鑑賞するために利用しているアルハンブラ宮殿の豊かさを象徴する中庭です。
ヘネラリフェの庭園から望むのは最も重要なエリアである宮殿とグラナダで最も古い地区であるアルバイシンの白い街並み。
街と宮殿を見渡せるこの景色はまさに王族が見ていた景色。
クラシックギターの名曲「 アルハンブラの思い出 」はヘネラリフェからインスピレーションを得たそうですよ
見どころ②|アルハンブラ宮殿最大の名所【ナスル朝宮殿】
アルハンブラ宮殿に置いて最も重要であり最大の見どころがナスル朝宮殿Nasrid Palaces。
ナスル朝とはアルハンブラ宮殿を建設したイベリア半島最後のイスラム王朝。
グラナダを首都としており1230〜1492年まで続きました。
アルハンブラ宮殿の代名詞とも言えるライオン宮があるのが、ここナスル朝宮殿です。
ナスル朝宮殿に入って最初の部屋は、アルハンブラ宮殿の中で現存する最も古い部分であるメスアール宮。
当時裁判や政治が行われていた場所です。
目に飛び込んでくるのは目まぐるしい幾何学模様。
幾何学模様はイスラム美術の象徴でアラベスクと呼ばれるもの。
人物を描くことを禁止されているイスラム美術の象徴であり物質世界を超える無限性と創造を表現しています。
アルハンブラ宮殿の幾何学模様の中でも最も有名で印象的なのが、メルアール宮の壁を彩るこちら。
万華鏡のような美しさと物質世界を超えた精神世界を感じるパターンです。
この幾何学模様は、アンダルシアの少年が旅するパウロ・コエーリョの不朽の名作「アルケミスト」の新装版の表紙にも使われていますよ。
ナスル朝宮殿の中でも最も有名な場所がライオンの中庭Patio de Los Leones。
宮殿内で最も重要な部分である王の居住エリアであったライオン宮の中庭には、その中央に白い大理石で作られた12頭のライオン像が配置されています。
パティオと呼ばれる中庭はイスラム建築の象徴でもあります。
ライオン像の中央は噴水になっていて、水路を用いて水を運ぶという方法は当時画期的なものでした。
ライオン像は水時計の役割も果たしています
中庭の四方はレースのように繊細で細やかなアラベスクに囲まれています。
風に吹かれたらなびいてしまうのではないかと感じるような、非常に美しく絵画のようで芸術的な空間が広がっています。
見どころ③|グラナダの街を一望できる【要塞アルカサバ】
アルハンブラ宮殿3つ目の見どころは要塞の役割を持つアルカサバ Alcazaba。
アルハンブラ宮殿全ての敷地の中で最も古いエリアで、アルカサバの基盤は9世紀に遡ると言われています。
城壁の内側にはかつて居住区として使われていたエリアがあり、その土台部分は現在まで残されています。
要塞だけあってその見晴は完璧なもの。
アルカサバからはグラナダの街が一望でき、現在は展望台として私たちを楽しませてくれるアルハンブラ宮殿屈指のビュースポットです。
アルハンブラ宮殿の観光所要時間
広大な敷地を持つアルハンブラ宮殿は全ての施設を見て回る場合は半日はかかります。
本記事でご紹介した3つのメインエリアの他にもアルハンブラ宮殿が没落したのちにキリスト教国によって建てられた「 カルロス5世宮殿 」という建物もあります。
カルロス5世宮殿やメインの見どころの細部までゆっくりみて回るなら半日〜1日を想定すると良いでしょう。
今回ご紹介した見どころだけさらっと見る感じなら3時間ほどです。
有名観光地だけに人も多く、歩きっぱなし立ちっぱなしで体力も使うため休み休み回るのがおすすめですよ。
アルハンブラ宮殿内の飲食店
アルハンブラ宮殿の中に入ると軽食を食べられるような場所しかありません。
軽食を食べられる店自体の数も少ないので、少なくとも3時間はかかるアルハンブラ宮殿観光の前にあらかじめお腹を満たしてから行くことをおすすめします。
強いていえば、スペインならではのラグジュアリーホテルであるパラドールがあります。
パラドールでは、宿泊者以外も食事を楽しめるのでアルハンブラ宮殿のパラドールで優雅な食事を楽しむのも素敵ですね。
パラドールとは?
歴代の王族の住まいであった城や宮殿や、貴族の館、伝統的な修道院など、価値が高いとされている歴史的建造物を改築した国営ホテル。
パラドール・デ・グラナダ
アルハンブラ宮殿の敷地内にあるラグジュアリーホテル
食事はもちろん、アルハンブラ宮殿内で宿泊することも可能
https://paradores.es
宿泊予約はこちら
アルハンブラ宮殿のオンラインチケット予約方法
アルハンブラ宮殿のチケットはオンラインにて購入可能です。
空きがあれば、アルハンブラ宮殿のチケット売り場にて現地購入も可能ですが、列ができていて売り切れになってしまうことも多くありますので、オンラインでの購入がおすすめです。
グラナダで最も有名な観光名所だけあり、数日先まで売り切れになっていることもよくあるので早めにチケットを購入しておくと安心ですよ。
チケットはアルハンブラ宮殿公式サイト、またはGet Your Guideにて購入できます。
Get Your Guideは世界的に有名なツアー会社で、日本語で購入することができますよ。
アルハンブラ宮殿オンラインチケットは以下のサイトで購入できます。
公式サイト
https://www.alhambra-patronato.es
(スペイン語 / 英語)
ツアー会社
https://www.getyourguide.jp
(日本語)
アルハンブラ宮殿のチケットには日時指定があります。
指定された時間は「 ナスル朝宮殿 」の入場時間です。
アルハンブラ宮殿は時間に厳しいと有名なので、入場時間にはナスル朝宮殿前に到着しておきましょう。
「 ヘネラリフェ離宮 」や 「 アルカサバ 」を含むアルハンブラ宮殿の敷地内にはチケットに記載されている日付であれば、いつでも入場可能です。
ナスル朝宮殿の入場時間の前後に、他のアルハンブラ宮殿内の施設を見学するのがスムーズですよ。
【アルハンブラ宮殿の無料エリア】チケットなしでも入れる!
アルハンブラ宮殿を見学したいけど、日程が合わない…
アルハンブラ宮殿には無料で入ることのできるエリアもあります。
「 チケットが手に入らなかった 」、「 内部にはあまり興味がないけど一度は見ておきたい! 」
そんな方は、アルハンブラ宮殿や要塞の外観や雰囲気だけ楽しむことも可能です。
外側からでもかつてイスラムの王が住んでいた荘厳な建物を目の前にすることができますよ。
高い位置にあるアルハンブラ宮殿からは、グラナダの最も古く世界遺産にも登録されている地区アルバイシンを眺めることができ、真っ白な家々を眺めるこの景色のだけでも心に響くものがあります。
アルハンブラ宮殿の無料エリア
アルハンブラ宮殿の外観やグラナダの街を一望できる素晴らしい眺めを楽しめます
アルハンブラ宮殿の無料エリアへ行く方は、以下のGoogleMapの入り口から入ることができます。
記事冒頭でご紹介した入り口は、有料エリアへの入り口なためチケットが必要です。
アルハンブラ宮殿観光での持ち物【パスポートが必須!】
アルハンブラ宮殿の入場時に身分証が必要なので必ずパスポートを持っていきましょう。
チケットを持っていても身分証がないと中に入ることができません。
またセキュリティの観点から荷物チェックがあるため、危険物とみなされそうなものは持っていかないのがおすすめです。
アルハンブラ宮殿の観光はほとんどのエリアが屋外です。
冬は防寒着を、夏は暑さ対策をしていきましょう。
ナルス朝宮殿などは屋根はあるものの、吹きっさらしの場所があったり、もちろんクーラーや暖房があるわけでもないので、外気の気温にかなり影響されます。
観光中はずっと歩くことになるので、身軽で歩きやすい格好で行くのがおすすめですよ。
まさにイスラム建築の真骨頂!魅惑で優美なアルハンブラ宮殿
正しく” イスラム建築の真骨頂 ” の呼び名のとおり、繊細さと優美さが見るものを惹きつけてやまないアルハンブラ宮殿。
広大な敷地にある建造物は眼下に望む街や、色彩豊かな庭をより一層美しく楽しめる工夫がされています。
グラナダの街で感じるイスラムの香りの真髄をアルハンブラ宮殿で堪能することができますよ。
アルハンブラ宮殿
8:30~20:00
コメント