歩く前に知りたい巡礼手帳クレデンシャルの全て【スペイン巡礼】

スペイン巡礼の必須アイテムである巡礼手帳、クレデンシャルについて解説します。



クレデンシャルはスペイン巡礼を始める前に絶対に準備しなければならないもののひとつ。

巡礼中はパスポートと同じくらい重要な役割を果たします。

例えば、クレデンシャルがないと巡礼者用の宿アルベルゲに宿泊できません。




クレデンシャルの購入場所や使い方、スタンプのもらい方など、クレデンシャルに関する情報を、3つのスペイン巡礼路を歩いた実体験をもとに詳しく解説します。





スペイン巡礼の巡礼手帳クレデンシャルとは?

スペイン巡礼の巡礼手帳クレデンシャルとは、縦15.5cm、横10cmサイズのじゃばら折りの手帳です。




買ったばかりのクレデンシャルを開くと空白のページが続きます。




クレデンシャルの基本的な使い方は、真っ白なページにスペイン巡礼をする過程で毎日スタンプをひとつずつ押していきます。


このスタンプがスペイン巡礼をしている証になります。


巡礼の証明になることはもちろん、自分自身の記録としても大事な意味を持つこのスタンプ。

スタンプのデザインも二つとして同じものはありません。

coco

巡礼が終わる頃には愛着が湧いてきます!





【スペイン巡礼中の必須アイテム巡礼手帳】クレデンシャルが必要な3つの理由

クレデンシャルがスペイン巡礼に必要な理由は次の3つ。

クレデンシャルが必要な3つの理由
  • クレデンシャルは巡礼者である証
  • アルベルゲに宿泊する時に提示が必要
  • 巡礼証明書の発行に必要



①クレデンシャルは巡礼者である証明書

クレデンシャルは「わたしはスペイン巡礼中です」というスペイン巡礼者である証明書になります。

巡礼中のパスポートのようなもので身分証明書の役割をします。




②アルベルゲに宿泊するにはクレデンシャルの提示が必要

クレデンシャルが絶対に必要な一番の理由はこれです。

巡礼者用の宿泊施設であるアルベルゲには、クレデンシャルの提示なしには宿泊できません。

アルベルゲに宿泊するには絶対にクレデンシャルが必須。

宿泊時にパスポートと一緒に受付で提示を求められますよ。


巡礼宿アルベルゲについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。





巡礼証明書を発行してもらうにはクレデンシャルが必要

目的地サンティアゴ・デ・コンポステーラに到着すると、巡礼をした証として自分の名前と巡礼した距離などがラテン語で書かれた巡礼証明書を発行してもらえます。

クレデンシャルはその道を確かに巡礼したという証明になり、クレデンシャルがないと証明書を発行してもらうことができません。


証明書を発行してもらうには1日ひとつスタンプをもらおう

証明書を発行してもらうには、一日ひとつのスタンプが必要です。

サンティアゴ・デ・コンポステーラの100km以内になると一日ふたつスタンプが必要です。

自転車で巡礼する場合は、サンティアゴ・デ・コンポステーラの200km以内から一日ふたつのスタンプが必要です。

巡礼証明書をもらえる巡礼の距離は?

証明書をもらうには、徒歩の場合、その巡礼路内のどのセクションでも良いので連続して100km以上巡礼し、サンティアゴ・デ・コンポステーラまでの最後のセクションも巡礼することが条件です。スペイン国外からスタートするルートの場合は、スペイン国内で70km巡礼することが条件に加わります。

自転車の場合、徒歩と同じ条件ですが距離が変わり、連続して200km以上巡礼することが条件です。



サンティアゴ・デ・コンポステーラでの巡礼証明書の発行方法は以下の記事をご覧ください。




クレデンシャルにスタンプを押してもらえる場所

スタンプをもらえる場所
  • アルベルゲ
  • 宿泊施設
  • 修道院
  • 教会
  • カフェ
  • バル

サンティアゴ・デ・コンポステーラまで100km以上の場所では1日にひとつスタンプがあればオッケーです。

アルベルゲには必ずスタンプがあり、基本的にはその日宿泊するアルベルゲで押してもらえるので特に気にする必要はありません。



アルベルゲに宿泊しない場合でも、巡礼路上のホテルやホステル、ゲストハウスにはスタンプがあります。


サンティアゴ・デ・コンポステーラまで100km以内になると1日ふたつのスタンプが必要です。

ふたつ目のスタンプは、巡礼路上のバルやカフェには多くの場所でスタンプがあるので、そこで押してもらえます。




スタンプのもらい方

カフェやバルに行き、スタンプが欲しいと言うと押してくれます。そのまんまですね笑

中には、カウンターにスタンプが置いてありセルフサービスでスタンプを押す店もあります。

アルベルゲでは、宿泊にクレデンシャルの提示が必要なので何も言わなくても押してくれます。

一般のホステルなどアルベルゲ以外の宿泊施設ではクレデンシャルの提示は必要ありませんが、バックパックや格好から巡礼者だとわかるので、

「スタンプ押す?」

と聞いてくれる人が多かったです。





クレデンシャルの購入場所・購入方法

クレデンシャルを買える場所
  • 公営アルベルゲ
  • 巡礼路上にある教会
  • スペイン巡礼を扱っている旅行会社
  • カミーノ・デ・サンティアゴ友の会

各巡礼路のスタート地点の町に教会があるので、出発地の町で購入するのが一般的です。

巡礼路の途中から始める方も、ご自身が出発する町の教会やアルベルゲで購入できますよ。


クレンデンシャルは現地の出発地付近にある教会などで購入する人がほとんどですが、日本にいてもカミーノ・デ・サンティアゴ友の会からインターネットで購入することも可能です。

クレデンシャルはスペイン巡礼を始める前までに購入しましょう。




クレデンシャルの値段

現地で購入すると2ユーロです。

カミーノ・デ・サンティアゴ友の会からインターネットで購入する場合は送料込みで1000円です。






クレデンシャルを紛失した場合は?

残念ながら、紛失してしまうと今まで押してもらったスタンプは無効になります。

新たに新品のクレデンシャルを買い直すしかありません。

買い直した場所からのスタンプが有効になるため、今まで歩いた分は無効になります。

せっかく巡礼した記録がなくなってしまうのは悲しいので無くさないように気をつけましょう。





クレデンシャルを濡らさないよう雨対策を万全に

クレデンシャルは紙でできているため、雨に濡れるとぐちゃぐちゃになってしまいます。

巡礼の記録が残る大事な巡礼手帳なのでビニールに入れてからしまうなど、雨対策は万全にしておきましょう。







クレデンシャルのページが足りなくなった時はどうするの?

長く巡礼していると1冊のクレデンシャルではページが足りなくなってしまうことがあります。

クレデンシャルにスタンプを押すスペースがなくなった場合は、2冊目のクレデンシャルを購入し続きのスタンプを押してもらいます。もちろん、2冊のクレデンシャルに分かれても集めたスタンプは有効です。


標準のクレデンシャルには54個のスタンプを押すことができます。ちなみに、クレデンシャルにはいくつかの異なるデザインがあり、スタンプを押せる数も異なる場合があります。





巡礼手帳も近代化!電子版クレデンシャルを導入

スペイン巡礼にも近代化の波が!
2021年からクレデンシャルの電子版が導入されます。

電子版は各地に設置してあるQRコードを読み込みスタンプを集めます。
集めたスタンプはデータとして記録されます。

電子版のクレデンシャルも紙のクレデンシャルと全く同じ機能を持ち、目的地のサンティアゴ・デ・コンポステーラで証明書を発行してもらうのにも有効です。


紙のクレデンシャルも引き続き使用でき、個人で好みの方を選ぶことができます。

>> 電子版クレデンシャルの登録はこちら




追記:2021年に北の道を、2024年にイギリス人の道を歩きましたが、一人も電子版を使っている人に会いませんでした。

QRコードもあったような、なかったような。気に留めてなかったので気づいていないだけの可能性もあります。本当に導入されているのか謎ですが情報として残しておきます。






クレデンシャルは巡礼の軌跡が残る巡礼者のパスポート

クレデンシャルは事務的な機能はもちろん、巡礼路を歩んできた軌跡が記録されます。

歩いた時の記憶が蘇るタイムカプセルのような、あなただけの特別なクレデンシャルになりますよ。








スペイン巡礼に関するご質問があれば、Twitter @coco_caminos のメッセージ、またはお問い合わせからお気軽にご連絡ください。

ご希望の方はオンライン相談も可能です。お気軽にご相談くださいね。

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